心・血管病ってどんな病気?

心臓や血管などの循環器の病気を「心・血管病」と言います。おもに動脈硬化など血管の異常が原因の病気で、日本では急増しています。がんと同じように症状が無いまま病状が進行し、症状に気づくころには重症化していることが多く、いわゆる「サイレント・キラー」と呼ばれます。

日本人の死因第2位は「心・血管病」

出典:厚生労働省 平成23年人口動態統計(確定数)

日本人の死因第1位は悪性新生物(がん)で、第2位が心疾患、第4位が脳血管疾患です。心疾患と脳血管疾患を合わせた心・血管病は、日本人の死因の約25%で、がんに匹敵する割合となっています。
高齢化により、動脈硬化による脳血管障害や心疾患などの血管疾患が増えているのです。

詰まるか膨らむか、血管に異常をきたすのが「心・血管病」

血管におこる病気は主に、血管が詰まる、血管が膨らむ、血管の機能に異常をきたす、先天性の異常があるなどです。脳にいく血管(動脈)が詰まれば「脳梗塞」であり、脳の中の血管が破れれば「脳出血」、心臓にいく血管が詰まれば「心筋梗塞」になります。

  • 血管が詰まれば梗塞
  • 血管が膨らんで破れれば出血

血管が詰まる心筋梗塞、脳梗塞

  • 心臓の動脈が詰まれば
    「心筋梗塞」

    心臓のまわりを通っている冠状動脈が詰まったり狭くなったりして、心筋に血液がいかなくなった状態が心筋梗塞です。激しい胸部痛や冷や汗、嘔吐感などが15分以上続くといった症状です。

  • 脳の動脈が詰まれば
    「脳梗塞」

    脳の血管が血栓などで詰まり、その先の細胞が壊死する病気です。脳梗塞は発症前に前触れとして一過性脳虚血発作(TIA)が出ていることがあります。数分で症状が治ってしまいますが、TIAを発症した人の5%が48時間以内に脳梗塞を発症する可能性があります。

そのほかの血管が詰まる病気

狭心症
心臓の筋肉に酸素を供給している冠動脈が動脈硬化などにより、送り込まれる血液が不足する病気です。胸痛・胸部圧迫感などの症状があります。
頸動脈狭窄症
脳に血液を運ぶ頸動脈が、動脈硬化によって血管が狭くなると頸動脈狭窄症、詰まった状態が頸動脈閉塞といい、脳梗塞のリスクを高めます。
閉鎖性動脈硬化症
動脈硬化によって主に足の血管が詰まる病気です。足の筋肉や皮膚への血流が途絶え、冷えやしびれ感、痛みなどの症状が起こります。
静脈血栓塞栓症
足の深い所にある静脈に血の塊ができ、そのかたまりの一部が血流に乗って肺に流れ、肺の血管を詰まらせてしまう一連の病気です。
リンパ浮腫
全身のリンパ管の流れに滞りや詰まりがおこり、慢性的にむくみがおきる病気です。

血管が膨らむ疾患 大動脈瘤

  • 胸部大動脈瘤

    心臓から出て胸からお腹にかけて体の中央を通る血管が大動脈で、横隔膜より上の部分を胸部大動脈と言います。胸部大動脈の壁が何らかの原因により障害され、血圧に対抗できずに膨らんだ状態が胸部大動脈瘤です。発症すると徐々に拡大し、血圧に耐えきれなくなると破裂してしまいます。

  • 腹部大動脈瘤

    横隔膜より下の大動脈が膨らんだものが腹部大動脈瘤です。腹部の動脈瘤は、レントゲンには写らないことが多いため見つかりにくく、腹部の血管超音波検査が有効です。大動脈瘤は発症しても自覚症状がほとんどない「サイレント・キラー」と言われ、早期発見が重要です。

そのほかの血管が詰まる病気

下肢静脈瘤
体の隅々まで運ばれた血液が、心臓に戻ってくる時の通り道が静脈です。皮膚に近いものを表在静脈、筋層内の深いものを深部静脈と言います。下肢の表在静脈が膨らんだり、屈曲したり、ポコポコとこぶのように浮き出た状態が下肢静脈瘤です。

心・血管病は早期発見し、治療すれば治ります。そのためにまず血管検査を!

  • 毎年敬老の日の前日は心・血管病予防デー 今年は9月14日
  • 日本心・血管病予防会